2026.8 知っておきたいお口の病気「口腔がん」
口腔がんとは、舌・歯ぐき・頬の内側・口の底・上あご・唇など、お口の中やその周辺にできるがんの総称です。全てのがんの中では約11%~33%と比較的少ないものの、近年患者数が増加しています。特に50歳以上で多くみられ、男性にやや多い傾向があります。
口腔がんは、お口の中にできるため、自分の目で確認できる数少ないがんです。そのため、日頃からお口の状態を観察し、異変に早く気付くことができれば、早期発見・早期治療につながります。
口腔がんの原因とは?
口腔がんの原因は一つではありませんが、次のような要因が発症リスクを高めることが分かっています。
・喫煙(最も大きな危険因子)
・過度の飲酒
・お口の中の不衛生
・合わない入れ歯や詰め物による慢性的な刺激
・舌や頬を繰り返し噛んでしまうこと
・お口の乾燥や慢性的な炎症
特に、喫煙と飲酒を両方行っている方は口腔がんのリスクが高くなることが知られています。また、お口の中が不衛生な状態で、細菌が増えて慢性的な炎症が続くと発症しやすくなります。
口腔がんは、初期には痛みがほとんどないことが多く、「口内炎だろう」と思って放置してしまうことがあります。治りにくい口内炎や、お口の中のしこり・腫れ、白色や赤色の変化、出血しやすい部分、 原因の分からない歯のぐらつき、舌や頬のしびれ・違和感などが見られる場合は注意が必要です。また、 飲み込みにくい、話しにくい、首のリンパ節の腫れが続くといった症状もあります。
こうした症状が2~3週間以上続く場合は、「痛みがないから大丈夫」と自己判断せず、早めに歯科医院や歯科口腔外科を受診しましょう。
定期検診が早期発見につながります
口腔がんは、早期に発見できれば比較的小さな手術で治療でき、食事や会話への 影響も少なく済むことが多い病気です。一方、進行すると舌やあごの広い範囲を切除しなければならない場合があり、生活の質に大きく影響することがあります。
歯磨きの際に、鏡を見ながら、お口全体を確認する習慣をつけましょう。「あー」と口を開けて頬や上あごを見たり、「べー」と舌を前に出して舌の横や裏側まで観察したりすることで、普段は気付きにくい変化を見つけられることがあります。
定期的な歯科検診を受けることで、お口の異常を早期に発見できる可能性が高まります。
「少し気になるけれど様子を見よう」と思わず、気になる症状が続く場合はすぐにご相談ください。早期発見・早期治療がお口の健康を守る第一歩です。

