デンタルニュース

2017.12月号 なぜ乳歯の虫歯は早く治療しないといけないの?

★乳歯は虫歯になりやすく、進行が早く、気がつきにくい
歯の表面はエナメル質で覆われています。エナメル質は体の中で一番堅い場所です。しかし、乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く柔らかいので、虫歯になりやすく、虫歯の進行が早いのです。
乳歯の虫歯は、あまり痛みを感じません。子どもが痛みを訴える頃には、かなり進行していることが多く、虫歯が歯の神経にまで達していることがよくあります。また、見た目は小さくても、中で虫歯が広がっていることもあります。
★乳歯は抜け替わるのに、どうして治療しなくてはいけないの?
子どもの歯はいずれ永久歯に抜け替わるから、虫歯になっても治療しなくてもよいのでは?と思っているお父さんやお母さんはいませんか? それは大きな間違いです!
お子さんの体の成長とともに、6 歳くらいから順次、乳歯が永久歯に生え替わっていきます。永久歯は、乳歯が生えている場所を道しるべにして生えてきます。ところが、乳歯が虫歯になると歯並びが悪くなります。ガタガタな歯並びになってしまうと、永久歯もガタガタの歯並びになって歯列矯正治療が必要になることがあります。また、虫歯は感染症なので、せっかくの永久歯が虫歯になってしまう可能性が高くなるのです。
★子どもの虫歯を予防するための生活習慣
虫歯は予防が大切です。毎日の生活習慣から、虫歯予防の意識を高めましょう。
また、虫歯は早期発見が重要です。少なくとも3~4ヶ月に一回は歯科検診を受けましょう。
虫歯を予防するための 4 つの生活習慣
1,仕上げ磨きはしっかりと!
虫歯は歯と歯の間など、歯ブラシが届きにくいところに出来ます。歯ブラシだけでなく、フロスやタフトブラシもうまく利用して汚れを落としましょう。
2,虫歯の原因菌を口の中に入れない!
人の口内の環境は 2~3 歳までに決まり、この間に虫歯菌が定着しなければ虫歯にならないと言われています。虫歯は感染症です。大人が使用したスプーンやお箸や食器を共有しない、食べ移しをしない、キスをしないなど気をつけましょう。
3,おやつや甘い飲み物をあげすぎない
おやつやジュースをだらだらと食べていると、虫歯になりやすくなります。時間をきめて飲食させるほか、その後には歯を磨かせる、口をゆすがせるなど気をつけてあげましょう。
4,よく噛んで食べる習慣をつける
よく噛んで食べると、唾液がたくさん分泌され、虫歯菌が活発に活動しにくい状態になります。
虫歯予防のためにはよく噛んで食べることが大切です。

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