デンタルニュース

2016.3月号 キシリトールとリカルデント

虫歯予防のためにガムを噛むことが、すっかり定番化してきました。コンビニなどには、歯に良いとされるガムが並んでいますね。沢山の種類のガムの中でも特に有名なのが、キシリトールとリカルデントガムです。今回はこれらの違いや効果的な摂取方法をご紹介します。
★キシリトールとリカルデントとは?
■キシリトールとは?
キシリトールは、白樺や樫などの樹木、プラムやイチゴなどの果実に含まれている天然素材の甘味料です。砂糖と同じくらい甘いのに、むし歯菌に酸を作らせず、むし歯菌の活性化自体が抑制されます。
さらに、キシリトールの甘さで唾液が沢山出るので、唾液中のカルシウムを歯にもう一度運ぶ働きが促進され(再石灰化)、歯が丈夫になる効果もあります。
■リカルデントとは?
リカルデントは牛乳に含まれる天然成分の複合体です。「乳製品を多く摂取する人は歯も丈夫である」ということに着目し、開発されました。歯のエナメル質にミネラルを取り戻す再石灰化効果があり、むし歯に強い丈夫な歯をつくることができます。もともとリカルデントに味やにおいはほとんどありません。リカルデント入りのガムやタブレットにはキシリトールが含まれている場合がほとんどです。
★虫歯予防のガム、どうやって選べばいい?
キシリトールもリカルデントも、むし歯になりにくい環境を作るという面では、同等の効果が期待できますので、好きなガムを選ぶ事をお勧めします。ただし、コンビニなどで売っているガムの中には、キシリトールやリカルデントにプラスして砂糖が入っているものもあります。
虫歯予防のためには、シュガーレスのガムを選ぶようにしましょう。
少し値は張りますが、歯科専売品のキシリトールガムはお勧めです。甘味料はキシリトール100%。そして市販のものよりもガムベースを少し硬くしてあるので、噛む力を鍛えることができます。
★虫歯予防のガムは食べ方が大事!
キシリトールやリカルデントはすぐに効果が表れるものではありません。だいたい 2 週間~1か月程度で効果が表れ、その効果を持続させるためには 1~2 年の摂取が必要といわれています。その後摂取をやめても 3~5 年は効果が持続できます。ガムは、毎食後の歯磨き後に噛む事をお勧めします。
ガムだけで虫歯や歯周病にならないわけではありませんので、毎日の歯磨きはきっちりと行いましょう。また定期的に歯科医院で検診を受け、歯石やプラークを除去してもらいましょう。

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