デンタルニュース

2025.7月 「親知らずが腫れた!?」その正体は「智歯周囲炎」かも

「親知らずが腫れて痛い…」そんな声を耳にしたことはありませんか?
実は腫れているのは、親知らずそのものではなく、その周囲の歯ぐきなのです。
親知らずは、一番奥に生えてくる永久歯で、生えてくる時期が親が子どもの成長を見守る時期を過ぎているため、「親が知らない間に生えてくる歯」=「親知らず」と呼ばれるようになったと言われています。
親知らずは顎の最奥に位置しているため、生えるスペースが足りず、正常に生えないケースも少なくありません。傾いて生えたり、途中までしか出てこなかったりすると、歯の一部が歯ぐきに覆われた状態となり、歯ブラシが届かず衛生管理が難しくなります。その結果、汚れがたまりやすくなり、細菌が繁殖して炎症を起こし、歯ぐきが腫れたり、痛みが出たりすることがあります。この状態を「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼びます。

智歯周囲炎の主な症状

  • 歯ぐきが腫れる
  •  触ると痛みがある
  •  歯ぐきから膿が出る
  •  飲み込むときに喉の奥が痛む
  •  開口障害(口を大きく開けにくい)
  •  顎の下のリンパ節が腫れる
  •  ずきずきとした継続的な痛みがある

これらの症状が出た場合は、悪化する前に歯科の受診をおすすめします。
智歯周囲炎が重症化し、炎症が頬や首にまで広がると、「頬部蜂窩織炎(きょうぶほうかしきえん)」という状態になることがあります。頬や頬、首が大きく腫れ、飲み込みや呼吸がしにくくなるなど、重篤な症状を引き起こす危険性があります。
体調不良や免疫力が低下しているとき、疲れやストレスが溜まっているとき、糖尿病などの全身疾患がある方、ステロイド薬などを服用している方も注意が必要です。

親知らずは抜く必要がある?

炎症を起こした箇所は、お薬やレーザーで一時的に炎症をおさえることはできますが、それだけでは同じ症状をくり返すことがあります。親知らずのまわりは歯みがきがしにくく、どうしても汚れがたまりやすいため、細菌が増えて炎症が起きやすいのです。この「汚れやすい環境」をなくすには、親知らずを抜くのが一番の解決方法です。ただし、下の親知らずは神経の近くにあるため、難しいケースもあります。旅行中やテスト期間などの大切な予定のときに痛みが出てしまうと、とても大変です。少しでも違和感があるときは、がまんせずに早めに歯科医院にご相談ください。

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