デンタルニュース

2017.7月号 ズキンッ!その歯、虫歯かも!

★どうして虫歯ができるの?
虫歯の原因は、ミュータンス菌をはじめとする細菌ですので、他の歯に感染します。
食べ物の残りかすが歯の表面に付き、そこに細菌が繁殖するとプラーク(歯垢)ができます。プラークのなかのミュータンス菌が食べ物に含まれる糖分を酸に変え、その酸のなかでラクトパチラス菌が歯を溶かして穴を作っていき、虫歯ができてしまうのです。
★虫歯の進行の度合い
学校や職場の歯科検診で、「C1」や「C0」などという言葉を聞いたことはありませんか?虫歯には進行の度合いによって C0~C4 に分けられます。「C」とは、英語での虫歯「カリエス」の頭文字を指します。
■C0・・・虫歯になりかけの状態 歯の表面が白く濁った状態です。
■C1・・・歯の表面に小さく穴が空いてしまった状態
穴が空いたのは表面のエナメル質だけなので痛みはありません。早期発見したら、プラスチックで治療するか、フッ素を塗布してブラッシングを丁寧に行い、経過観察することができる状態です。冷たいものがしみる可能性はあります。
■C2・・・虫歯が象牙質にまで進行した状態
食事の時、冷たい物や温かいものでしみたり、噛んだときに痛む状態です。象牙細管が感染しており、短期間で歯髄に達しますので、早めの処置が必要です。
■C3・・・虫歯が歯髄にまで進行した状態
虫歯が歯髄(歯の神経)にまで達し、激痛を伴う状態です。自然とズキンズキンと痛むこともあります。抜髄(神経をとる治療)などの処置が必要です。
■C4・・・歯の根っこだけが残った状態
ここまで虫歯が進行してしまうと、歯髄も死んだ状態になり、痛みも感じません。末期の状態です。やがて歯の根まで虫歯が進行し、歯根膜の化膿で膿が出るようになります。こうなると抜くしかありません。
★要注意!こんな症状があったら虫歯かも!?
・歯がズキズキと痛む。 ・歯が浮いたような感じがする。
・冷たい物や温かい物で歯がしみる。 ・歯の被せ物や詰め物が取れた。
・歯が黒くなっている部分がある。 ・膿が出ている。
★大切なのは虫歯にならないように予防すること
一度虫歯になってしまった歯は元には戻りません。基本的には、悪くなった部分を取り除き、人工物で補う治療になります。一度削ってしまった歯は、被せ物や詰め物をしても時間とともに悪くなります。最も大切なのは虫歯にならないための予防です。日々の歯磨きと定期検診がとても大切なのです。そして、虫歯になったら、セラミックなどのよい材料で、できるだけ歯を長持ちさせ、自分の歯で暮らせる期間を最大化することが大切です。まだ痛くないからと放置せず、気になったらすぐにご来院ください。

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