デンタルニュース

2017.2月号 抜けた歯をそのままにしないで!

★一本くらい歯がなくても...は大間違い!
歯周病や虫歯、不慮の事故で歯が抜けてしまった後、前歯なら目立つのできちんと治療する方が多いですが、奥歯だと、目立たない、別になくても嚙める、などの理由でそのまま放置する方がいらっしゃいます。今回は、抜けたままにしておくリスクや、その後の治療法をご紹介します。
★奥歯が抜けたままに放置するリスク
1.歯が伸びてくる
噛み合っていない反対側の歯が、空いたスペースを埋めるように伸びてきます。これは歯が根元から出てきている状態で、正確には伸びている訳ではありません。この状態を放置すると、最終的には歯が抜けてしまいます。さらに、一度出てきてしまった歯は元に戻すことができません。
2.両隣の歯が倒れてくる
歯は、ラグビーのスクラムのように隣の歯とくっつき合いながら食べ物を噛む力を支え合っていますので、歯のないスペースに、両隣の歯が徐々に傾いていきます。これを放置すると、さらに隣の歯も同じように傾いてきます。この結果、すべての歯が弱くなってしまいます。
3.上記の1.2が起こることによって全体の歯並びがおかしくなる
抜けてしまった歯が多い場合は、片側の歯でばかり噛むようになって、かみ合わせのバランスが崩れてきます。そのため、顎関節症になったり、姿勢が悪くなって頭痛や肩こりなど、全身にまで影響が出ることもあります。
4.顔がゆがむ・顔の輪郭が変化する
かみ合わせが悪くなると、顔がゆがんでしまったり、頬がこけて見えたり、顎がたるんで見えたりします。お顔のバランスが悪くなる可能性があります。
★抜けてしまった歯の治療方は?
歯が抜けたらすぐに治療しましょう。治療方法は大きく分けて三種類あります。それぞれ長短があり、患者さまに合った治療をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
1.ブリッジ 失った歯の両隣に残っている歯を削って冠を被せ、連結した人工の歯を
固定する方法です。自費ではセラミックの美しくて丈夫なブリッジもお選びいただけます。
2.部分入れ歯
残った歯にバネ等を引っかけて入れ歯を固定する方法です。自費では、バネが見えず他人に気付かれにくい材質や、しっかり吸着して丈夫な、金属床の部分義歯もお選びいただけます。
3.インプラント
顎の骨に人工歯根を埋め込み、セラミック等の冠を被せる方法です。他人に気付かれず、抜けた歯をそのままにしないで!
自分の歯に近い感覚で噛める優れた治療法です。ただし保険は適用できません。

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