デンタルニュース

2016.1月号 生活習慣から虫歯を予防しよう!

★虫歯予防 ポイントは脱灰と再石灰化
私たちの口の中には、ミュータンス菌をはじめとする沢山の虫歯菌がいます。虫歯菌は、食べ物のカスに含まれる糖質を餌にして、ネバネバしたプラーク(歯垢)を作り出します。さらにプラークの中の虫歯菌は、糖質を餌にして酸を作り出します。この酸によって、歯のエナメル質からカルシウムやリンがどんどん溶け出す「脱灰」(だっかい)が起こります。その後しばらくすると、酸性に傾いたお口の中は、だ液の働きによって徐々にもとに戻ります。そして、お口の中の環境が改善されると、溶け出したイオンが歯の表面に戻って「再石灰化」(さいせっかいか)が起こり、歯を修復します。
私たちの口腔内は、この脱灰と再石灰化を日常的に繰り返しています。脱灰と再石灰化のバランスがとれていれば、脱灰が再石灰化以上に進行することはなく、口腔内は健康な状態に保たれます。
しかし、何らかの理由でこのバランスが崩れると、虫歯になってしまうのです。
★この習慣に気を付けよう!
1.だらだら食いをやめる
テレビを見ながら長時間かけてお菓子を食べたり、ちょこちょこと飴をなめたりしていませんか?だらだら食べていると、口の中が酸性になっている状態が長く続き、再石灰化の時間が短くなって虫歯になりやすくなります。食事や間食は時間を決めて食べるようにしましょう。
2.就寝前に歯を磨く
寝ている間は唾液の分泌が減るので、菌が繁殖しやすく、虫歯のリスクが高まります。夜寝る前は必ず歯を磨きましょう。
3.一口 30 回噛んで食べる
よく噛むことで唾液が多くなり、虫歯を再石灰化させる効果が高くなります。よく噛んで食べることは、免疫力アップやダイエット効果などもあり、いいこと尽くしです。
4.定期的に歯石を取る
普段の歯磨きだけでは取ることができなかったプラークは、時間が経つと歯石となり、歯ブラシでは落ちない汚れとなってしまいます。この歯石は、ばい菌の住むマンションのようなもの。放置すると虫歯や歯周病の原因になります。3 か月に一度は歯科医院に通い、プロの手で徹底的に取り除いてもらいましょう。虫歯や歯周病になりにくくなります。

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