デンタルニュース

2015.5月号 特集:むし歯は感染する!

★虫歯菌感染の窓とは!?
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯菌がいません。むし歯菌は固い所にしか住めないので、歯のない赤ちゃんのお口にはいられないのです。
そんな赤ちゃんに、むし歯菌が感染し始めるのは、歯が生えてくる6ヶ月ころからといわれています。特に、生後19ヵ月(1歳7ヶ月)から31ヵ月(2歳7ヶ月)までの時期に最も感染し、定着します。この時期は「感染の窓」と呼ばれ、注意が必要とされています。
また、むし歯の体質はおよそ2歳までに決まり、その後一生変わらないと言われています。
むし歯菌の感染が早いほど、その後に虫歯ができやすい傾向があり、2歳以前に感染した子の方は、2歳以降に感染した子より虫歯が多い傾向があります。
感染の窓の時期に家庭や歯科医院でしっかり感染予防ができれば、その後は虫歯になりにくくなるのです。
★虫歯菌どうやって感染するの?
スキンシップによる感染
可愛らしいあかちゃんに思わずチューすると、むし歯菌が口から口へ感染してしまうことがあります。
食べ物の食べ移しから感染
熱い食べ物の温度を口で確かめたり、大きな食べ物を噛み砕いてからあげると、むし歯菌の感染の原因になります。
食器の共有から感染
大人が使ったスプーンやフォークで食べさせるときに、むし歯菌が移ってしまう可能性があります。
★感染させないための3つの工夫とは?
1)お母さんとお父さんだけでなく、同居する家族の方全員が、歯科医院でしっかりとクリーニングを受けお口の中の細菌を減らす。むし歯や歯周病を治療し口腔内を除菌しておく。
2)むし歯菌は、唾液を通して感染するので、食べ物を噛み砕いてあげたり、フーフーしたりしないように気を付ける、また大人と同じ食器やスプーンで食べ物を与えないようにする。
3)歯科医院で定期的にクリーニングを受け、フッ素を塗布する。シーラントをしてもらい、むし歯になりやすい歯の裂溝を封鎖する。
あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、赤ちゃんのお母さんだけでなく、お父さん
やおじいちゃん、おばあちゃんなど、家族みんなで協力して虫歯予防ができるといいですね。

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